オバマ大統領が就任以来、アルカイダとの戦いにおける空爆をどう推進してきたのかについてはニュー-ヨークタイムズ電子版5月29日付の記事“Secret‘Kill List’Proves a Test of Obama’s Principles and Will”に詳しい。ここでいう「殺人リスト」というのは、文字通り空爆で殺害するべきテロリストのリストのことである。オバマ大統領はこのリストを審査して、実施の許可を出す。要は一国の指導者がある人物の生死を決めるのである。その根拠はひとえに「情報」である。そしてその情報に基づいてアメリカにとって脅威かどうかを判断する。ではその情報が間違っていたらどうなるのか。それも想定内として殺害許可を出すというのである。