パネッタ国防長官は、日本に次いで9月17日から4日間の中国訪問に入った。先立つ日本では「尖閣諸島は安保条約の適用範囲内」と述べた同長官だが、早速、米中国防相会議で強い懸念が示されたことは、中国側が、いかに日米安保適用に敏感かを示すものに他ならない。すでにクリントン国務長官も「安保の適用範囲」との発言を行っている。これら高官はいずれも日中双方の冷静な対応を求める一方で、米国が尖閣諸島の所属について明言しないのは、たとえ相手が同盟国であろうとも、一国の外交政策としてはまさに序の口の基本。でも、この地域を「the cockpit of the global economy」とするキャンベル国務次官補の発言から、米国のスタンスは十分読み取れる。