11月にミャンマーで開かれる東アジア・サミット(EAS)の戦略的意義が強まってきた。東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国を中心に、日米豪印中など18カ国で構成する協議体だが、アジア太平洋地域のパワーシフト、南シナ海・東シナ海での緊張などを受けて、地域の平和と安定を首脳レベルで話し合う多国間機構としての価値が高まってきたためだ。4月の日米首脳会談後に発表された共同声明で、両国はEASを地域における政治・安全保障の「主要なフォーラム(the premier forum)」と位置付けた。英語表記のpremierは「最上の地位を占める」「首位の」という意味で最も高い評価を示す。