昭南島陥落に対してどのように現地の人たちが考えているか。リークアンユーたちのシンガポールは高度成長期の日本の経済進出を歓迎しましたが、「許そう、でも忘れないぞ」という彼らの気持ちを理解していないと、日本の企業も政治家もとんでもない思い違いをしてしまいますね。

　殺された記憶は忘れられないものなのだと、殺した側も謙虚に史実を確認してみなければならないと思います。「血債の塔」といいましたか、村山元首相らが訪ねた記念碑を、安倍さんは訪ねたことがあるのでしょうか？

　ボルネオ島で戦犯裁判の通訳などもやった元参院議員の関嘉彦先生は、中国との戦争が侵略ではなかったという人々が台頭していることを、晩年の著書の中で憂慮しておられました。

　タカ派といわれた関嘉彦先生の薫陶を受けたと自称する論客の方々に、もう一度関先生の警告を読み直してもらいたいと思うこの頃です。