安倍晋三首相が内閣の最重要課題の一つとして目指す「女性が輝く社会」のかけ声にもかかわらず、国際社会の評価は厳しいものがある。ダボス会議で知られる世界経済フォーラム(WEF:本部スイス)による「世界男女格差報告(The Global Gender Gap Report 2018)」によると、日本は調査149カ国中110位に甘んじている。経済、教育、健康、政治の4分野の男女格差を数値化したもので、日本は先進7カ国中最下位、アジアで日本より下位で目立つのは韓国(115位)ぐらいだ。1位は毎年アイスランド、4位まで北欧が占め、下位にはサウジアラビア、イラン、最下位のイエーメンなど女性の地位が低いイスラム諸国が軒を連ねる。WEFが初めて報告を公表した2006年に日本は80位だったが、下降を続け第2次安倍内閣発足翌年の2013年には105位、その後の6年間で順位を6つ下げ、12年間で30も下げたのだ。