「枠組み合意」を破棄したのが北朝鮮ではなく、米側であることは合意の条文をよく読めばわかる。当時ABC(Anything But Clinton)政策を進めるブッシュ政権としては、理由が何であれ、クリントン政権が進めた「枠組み合意」を破棄したかったのだ。軽水炉の建設費は、韓国が4分の3、日本が4分の1を負担、完工までのつなぎのエネルギー源として米国が毎年重油50万トン提供というのが「枠組み合意」にもとづく了解で、そのためにKEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構)が創設され、日韓両国は、総工費47億ドルのうち、すでに3分の1以上の16億ドルを出資ずみだった。