コロナ禍からの解放のために多様な努力が続けられている。もう既に多くの方々が注意されているように、PCR陽性者を感染者と呼んでメディアを通して恐怖感を煽るようなことは止めることから始める必要がある。既にPCR検査でウイルス同定のための増幅に必要なサイクルス数Ct値が35以上は感染症判定に意味をなさないとの研究結果がフランスのRita Jaafarらによって報告(Clinical Infectious Diseases, 2020年9月)されている。ポルトガルのリスボン控訴審裁判所でもこの論文を含む多数の研究結果を基に、PCR検査はSars-Cov-2の感染を判定する信頼性の高い検査法ではないとして、PCRの結果だけで感染者を強制隔離することは違法であるとの判決(2020年11月11日)が出ている。これまで既に10万人を越える世界の医師や医学関係者らが、WHOの今回のPCR導入を問題にしてきたと言われており、この判決後WHOも同年12月14日のホームページ上でPCRの問題点について認め、適用に当たっての注意点を加えている。
日本では国立感染研のCt値40を基準にし、民間の検査ではそれ以上のサイクルが採用されているようであり、上の結論から言えば、PCR陽性者を感染者と呼ぶべきでないことは明白であろう。海外でもこのWHOのパンデミック宣言や世界に拡大したコロナ禍の経緯についてPrincipia Scientific International (PSI)などで科学的な基礎に立って議論が進められている。そこではファイザーを含め新型コロナウイルスワクチン接種による副反応や死亡例が多数報告されている。この議論については櫻井利夫氏などが自身のホームページ等で紹介されており、次第に日本でも実態を知る人が増えてきているようではあるが、全体から見れば少数である。
今後如何に対応していけばよいのだろうか。少なくとも以下の3点について明らかにすることが望まれる。
(1)PCRについて意見が分かれている課題を解決する。その場合、井上正康大阪市大名誉教授らが指摘しているようにPCR採用の基礎になっている論文の問題点については精査する。
(2)議論の基礎になっているZheng-Li Shi氏らのnature論文に大橋眞徳島大名誉教授らが指摘している問題点がないか明らかにする。
(3)今回の新たな方法で開発されたワクチンについて両名誉教授らが指摘している問題点について明らかにする。
今やPCR検査やワクチン接種については、その見直しの議論をすることがはばかられるほどに大きなうねりとなり、世界を覆う流れになっているが、国民の健康に関わる重要な指摘をする両教授らの意見を聞くことによって、少数意見を黙殺することなく聞く耳を持つ民主国家としての対応が望まれる。不幸にもPCR開発者のKary Mullis博士は昨年亡くなられたが、PCR関連専門家による今回のウイルス感染症判定へのPCR適用問題と新型ウイルスの根源になっている上記Shi氏らの登録塩基配列データ等についての究明が待たれる。実態を知悉する専門家にとってそのような検討は難しくはないであろうが、結論によっては社会的な影響が過大となり、結論づけが躊躇される議論になるかもしれない。確かにPCR、ワクチン関係企業等への影響は膨大になろうが、以上の議論を基にして、メディアでも取り上げられているように指定感染症の分類を変えるだけでも、国民が抱える悩みの多くを解決できるのではないか。そして、オリンピックを目指して必死で準備してきた世界中のアスリートを不安に陥れたであろう1月21日付英タイムズ紙の記事について根拠を持って否定することができよう。サイクル数35以上の信頼性は3%以下であるする上記Rita Jaafarらの論文によるなら、日本でのPCR陽性者の多くが実際には陰性であったかも知れない。軽症の陽性者のその後のデータなど不明であり、その点も明らかにして今回の感染症の分類についての再検討が望まれる。多くの国民がこの国の事態を案じている。生活が困窮し精神的にも追い込まれている人々のことを思えば、一刻の猶予も許されない課題であろう。