菅義偉首相とジョセフ・バイデン米大統領による首脳会談(4月16日、ワシントン)は「新たな時代における日米グローバル・パートナーシップ」をうたった日米共同声明を発表した。ルールに基づく国際秩序への挑戦に対処する安全保障政策だけでなく経済、科学技術の競争力、新型コロナウイルス対策、気候変動、クリーン・エネルギーなど世界が直面するグローバルな課題の対処への関与で協力を約した。同盟関係重視、多国間協調路線のバイデン政権と日本が歩調を合わせ、日米同盟が揺るぎないことを世界に示すことができた。菅首相は会談後の記者会見で「共同声明は今後の日米同盟の羅針盤」(通訳はthe guiding post for our alliance と訳した)と語ったが、世界的な課題について包括的に共同歩調を取る路線を敷いたのである。