「自由主義は衰退しているのか」という問題は大きな問題であり、ここで簡単に答えが出るものではない。「もうダメだ」という人もいるし、「いやいや信じよう」という人もいる。パトリック・デニーンは自著『リベラリズムはなぜ失敗したのか』(2019年11月21日、原書房)の中で、「自由主義は衰退している」という考えを主張している。そして、これに対して、書評(” Liberalism is the most successful idea of the past 400 years” 2018年1月27日付)を掲載している『エコノミスト』誌はそうではない、と主張している。ドナルド・トランプが大統領選挙に当選して大統領を務めた期間、このような論争が数多く行われた。そもそも、自由主義や保守主義といった言葉の定義がとても難しい。