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2022-04-09 22:05
(連載2)国防の基本は、国民の強い意志
赤峰 和彦
自営業
さらに、昔からプロパガンダの反戦平和を他国にばらまき、防衛力が弱まったのを見て侵略しようとする覇権主義国家が存在し、防衛を米国に依存する日本が日米安保体制を放棄するよう誘導しようとしてきました。したがって、1960年代、70年代の安保反対闘争、集団的自衛権を明らかにした2015年の安保法制に対して、反対闘争を繰り広げてきた人々の行動原理をいま改めて考え、それがどの国にとって利益となるのかを考えなければなりません。中国や北朝鮮に向かって「軍拡反対」を叫ばずに国内に反対を叫ぶのは本当の平和主義ではなく、別の意図があってこそでしょう。
繰り返しになりますが、ロシアがウクライナ案を考えざるを得なくなったのは、ウクライナの人びとの国防への意識と抵抗の力に動揺したからです。それはウクライナが平時からロシアの侵略を想定し防衛体制を整えていたから可能となったものです。翻って日本の国防を見たとき、これで十分に国を守り切れるかと言えば不安になります。それは装備の問題よりも心の問題、祖国や愛する家族を守りたいと思う素朴な感情だと思います。
同時に、ウクライナ問題ではっきりしたのは保守や中道と見られたオピニオン・リーダーたちの中に、親ロシア派か親中国派かというような発言をする人々が多くいるということです。彼らは侵略されるような事態になった場合、「命は大切だから早く降伏しよう」と呼びかけて国民に動揺を与える可能性があります。言うなれば、城に籠って守りを固めているときに、内側から城門を開いて敵を城の中にいれようとする人びとが意外に多くいるのです。
彼らはいくら説得をしても改心するわけではありません。実際、彼らの多くは「降伏」を主張して多くの批判に晒されましたが、彼らの殆どはなお持論を変えません。そして、彼らの言動は、一定数の人々に影響を与えます。そう考えると、彼らの言動に影響を受ける人を少しでも減らしていくほかに方法はありません。そして、愛する人や郷土を守るために、防衛という考え方は現時点では絶対に必要な考え方であると粘り強く世論を啓発していくしか方法はありません。私も機会あるごとに国防の重要性を訴えていきたいと思います。(おわり)
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投稿履歴
(連載1)国防の基本は、国民の強い意志
赤峰 和彦 2022-04-08 19:46
(連載2)国防の基本は、国民の強い意志
赤峰 和彦 2022-04-09 22:05
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