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2008-07-28 16:28
年限を定めて外国人の入国就労を認めるべし
大藏雄之助
評論家
先ごろ自民党の中川秀直元幹事長が1000万人規模の移民を受け入れるべきだと提言した。少子・高齢化が急速に進行していることからすれば、現在のわが国の経済力を維持するためには、将来、人口の10パーセント程度の外国人労働力を受容することは避けられないだろう。言語・宗教・生活習慣の違う大量の移民が同化しないで問題を起こしているのは、旧西ドイツに始まり、最近ではイギリスでもフランスでも社会的課題になっており、日本国内にも一部に強い反対がある。
しかし、水が高きより低きに流れる如く、貧しい国の民衆が豊かな国を目指して移動するのは自然の摂理である。日本は単純労働者の入国を認めていないために、密航や不正な手段で、すでに相当数のアジア人が国内に潜入している。彼らの多くは、手引きする業者にかなりの謝礼を支払っているだけでなく、日本に来てからもヤクザなどの支配下に置かれていて、しばしばタコ部屋のようなところでの生活を余儀なくされ、不当に安い賃金で働かされている。また、3K職場の経営者は、日本人の志願者がいないことから、こうした連中を非合法と知りつつ、低賃金で雇い入れているのが実情である。毎日の暮らしが楽でないばかりか、借金返済のめども立たず、少なからぬ者が犯罪に手を染めている。
これを是正するには、日本政府がまず国内の事業者の需要を調査した上で、近隣諸国の政府と協定を結んで、各国別に人数を割り当て、年限を定めて正式に入国就労を許可すべきである。こうすれば外国人労働者は所得税・健康保険・年金等の社会負担に応じても、数年の滞在期間中にまとまった資金を蓄えて、日本によい思い出を持って本国に帰ることができる。十分に日本語を習得して、職場での折り合いもよい場合は、数年間残留を延長してもよいだろう。外国人との接触の機会が増すことは国際化の何よりの早道である。
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大藏雄之助 2008-07-28 16:28
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