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2019-11-12 17:33
(連載2)米軍のバグダディ急襲が意味すること
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
トランプ大統領の発表では、作戦時の様子にも触れられていたが、非常に生々しい言葉遣いであった。また、バグダディと「犬」を結び付ける表現が複数回使われていた。バグダディは洞窟の中で犬に追い回された上に、「犬のようにクンクンと怯えて鳴」き「犬のように死んだ」とトランプ大統領は発言している。これは単にトラ...
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2019-11-11 20:13
(連載1)米軍のバグダディ急襲が意味すること
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
先月末、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、アメリカ軍特殊部隊がシリア北部を急襲し、イスラミック・ステイト(ISIS)指導者アブー・バクール・アル=バグダディを自爆に追い込み、死亡を確認したと発表した。アメリカをはじめ関係諸国が行方を追っていたバグダディであったが、シリア北部で米軍特殊部隊に追い...
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2019-11-08 18:47
自衛隊を中東海域に派遣することの是非
伊藤 洋
山梨大学名誉教授
安倍政権は、アメリカとイランの対立が続く中、火中の栗を拾おうというのか、海上自衛隊の艦船を中東海域に派遣すると発表した。これもまた例によって米国への「忖度」ゆえであろう。ただし、この「忖度」は米国へだけのものではない。日本とイランとの間の歴史的な「友好?」関係という遺産をも「忖度」しているのだろう...
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2019-11-07 10:38
トランプ外交の「脅威」を憂慮する
鍋嶋 敬三
評論家
米大統領選挙(2020年11月3日)まで1年を切る中、再選を目指すトランプ大統領の近視眼的な外交を憂慮せざるを得ない。国内社会・政治の分断ばかりか、自由世界の分裂を招くトランプ外交は、米国の国益や世界全体にもたらす利益よりも、選挙戦でいかに有利に戦える材料を揃えるかという私的利益優先である。地球温...
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2019-11-06 13:47
(連載2)緒方貞子氏を追悼することの真の意味
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
2018年に殺害された援助関係者の数は、131人を数えた。140人が負傷し、130人が誘拐された。2017年の殉職者数も139人だった。2019年も、それ以上のハイペースで、犠牲者が出続けている。緒方氏がUNHCRを率いていた時代よりも犠牲者数はさらに増えているのだ。だが、以前ほど注目されていない...
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2019-11-05 18:54
(連載1)緒方貞子氏を追悼することの真の意味
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
緒方貞子・元国連難民高等弁務官が10月29日に他界した。緒方氏の業績について、私がここで書く必要はないだろう。私は学生時代に「難民を助ける会」というNGOに出入りしていた。そのつながりで1991年湾岸戦争後のクルド難民支援の現場に行ったのは、私にとって最初に体験した国際的な緊急人道援助の現場だった...
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2019-11-04 19:17
見透かされつつあるトランプの交渉パターン
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
対中国、対イラン、対北朝鮮など、アメリカは国際的な諸問題に直面している。アメリカは、中国とは貿易戦争、イランと北朝鮮に対しては核開発、核兵器廃棄といった問題を抱えている。トランプ大統領は、相手に脅しをかけてみたり、調子の良いことを言ってみたりと様々なことをやっているが、ことごとく暗礁に乗り上げてい...
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2019-10-31 20:30
アメリカを反面教師としたカナダの選挙結果
岡本 裕明
海外事業経営者
日本国内で即位礼正殿の儀が行われていたころ、カナダでは注目の総選挙が行われました。結果はジャスティン トルドー氏率いる中道左派、自由党が過半数には届かないものの勝利し、トルドー氏が二期目の首相を務めることになりました。今回の選挙の注目点はいくつかありますが、まず47歳のトルドー氏と対抗馬の保守党党...
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2019-10-30 11:11
(連載2)日本の対イスラム圏外交の可能性
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
その上、欧米諸国は、中東の豊富な資源を狙って様々な工作を行ってきた歴史的な背景があり、武力で既存の非人道的な政権を崩壊させても、それを理由に現地の人々が民主主義を喜んで受け入れるほど単純には解釈されない。そのように考えた場合、アラブの春や湾岸戦争が残した価値観はどのように消化されたのかが非常に大き...
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2019-10-29 16:23
(連載1)日本の対イスラム圏外交の可能性
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
日本では10月4日に臨時国会が始まった。その所信表明演説と代表質問を見ているのであるが、ため息しか出てこない。所信表明でも外交と安全保障は4番目に回された。5つの項目の中で4番目である。行政の側は、G20、G7、TICAD、日米交渉などを随時行っており、「結果を残しているのだから『所信表明』ではな...
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2019-10-28 10:28
国の競争力向上に何が必要か?
鍋嶋 敬三
評論家
自動車各社の技術開発力を示す東京モーターショーが10月24日開幕した。人工知能(AI)を取り入れた自動運転技術や電気自動車(EV)の商品化が目玉になった。次世代技術の実用化時代に入り、日本メーカー各社は米国、欧州、中国との激しい競争にさらされている。裾野の広い自動車産業の盛衰は国の競争力に直結する...
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2019-10-27 14:31
デジタル・ファシズムとアナログ・ファシズム
荒木 和博
拓殖大学教授
さる10月19日、アジア自由民主連帯協議会(ペマ・ギャルポ会長)の「第9回アジアの民主化を促進する東京集会」に参加してきました。近年、中国国内のチベット・ウイグル(東トルキスタン)・南モンゴルなどでの人権侵害は熾烈を極めております。さらに、中国共産党の膨張政策によって、大規模なデモが続いている香港...
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2019-10-25 18:31
選挙資金の積み上げから読む米大統領選挙
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
アメリカ大統領選挙を選挙資金の面から見てみたい。アメリカ大統領選挙は2年近くのマラソン選挙である。そして、アメリカの政治家たちは言ってみれば舌先三寸で巨額のお金を集めるプロだ。こうした選挙戦を支える選挙資金の不足は、マラソン選手がスタミナ切れを起こすのと同じで、選挙戦撤退につながる。また、討論会に...
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2019-10-24 16:27
小泉進次郎大臣はすべからく脱「ポエム」を目指せ
木村 勉
年金生活者
昨日、即位礼正殿の儀が執り行われ、今上天皇が即位を内外に宣明された。世の中の言葉を「実」の言葉と「虚」の言葉に分けるとするならば、陛下のご宣明ほど「実」のこもった言葉はそうないかもしれない。だから広く内外の人々の心に強く訴えただろうことは想像に難くない。ともあれ言葉というのは、平易であろうと晦渋で...
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2019-10-23 10:52
(連載2)次期首相候補ですら不充分な憲法への理解
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
他方で、自民党改正案自体も、様々な面から様々な批判を浴びている。石破氏の主張する「国際的な常識」の観点から自民党改正案の特徴を一つ指摘するならば、「国」の概念の斬新な導入である。自民党憲法改正案の「9条の3」は、「国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全」すると定める。...
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2019-10-22 17:22
(連載1)次期首相候補ですら不充分な憲法への理解
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
「国際法における『軍』など」(『アゴラ』2019年9月27日)というネット上の石破茂氏のコラムを読んだが、憲法改正をめぐる議論もかなり行き詰まってきたな、と感じる。自民党の中ですらこの状況なのだから、憲法改正の可能性は低いと見積もらざるを得ない。石破氏は、「自民党総務会において正式に党議決定された...
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2019-10-21 21:04
日本政府は中朝への認識が甘い
荒木 和博
拓殖大学教授
北朝鮮並みに個人崇拝に進んでいるかに見える中国の政治環境にあって、習近平氏からすれば江沢民氏など独裁のうちに入らないかもしれません。デモが続く香港では、地元の警察だけではなく、中国本土の武装警察も加わっているともいわれます。中国の武装警察は、ウイグル・チベット・南モンゴルで反体制的な人々の鎮圧して...
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2019-10-19 16:37
香港のデモは長期化が避けられない
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
例年、国慶節を迎える10月上旬は日本に「爆買い」中国人が山ほど来る。東京で言えば銀座や秋葉原に中国人が多く現れ、東京が北京のような感じになっていたであろう。しかし、いつもは、中国人観光客がらみの報道が多いこの時期にもかかわらず、今年は日本では香港の話でもちきりだ。香港政府やその背後にいる本土政府を...
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2019-10-18 12:29
(連載2)日本の「トロッコ問題」から目を逸らすな
伊藤 洋
山梨大学名誉教授
日本でも、例えばエネルギー問題で同じような「トロッコ問題」がある。地球温暖化対策の主因として石炭や重油・天然ガスなどの火力発電が問題とされ、それはその通りなのだが、その対案として、「だからCO2を出さない原子力発電が良い」とする日本政府のような判断がある。現状再生可能エネルギーによる完全代替が不可...
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2019-10-17 16:35
(連載1)日本の「トロッコ問題」から目を逸らすな
伊藤 洋
山梨大学名誉教授
毎日新聞の先月29日の紙面にいわゆる「トロッコ問題」に関する記事があった。それによると、山口県岩国市の小・中学校で、「多数の犠牲を防ぐためには1人が死んでもいいのか」を問う思考実験を資料にした授業が行われたが、小学校の児童がその授業に不安を訴えた。そして、保護者から指摘が出るに至り、両校の校長が児...
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