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2006-05-17 19:01
通用しない口先だけの非核保有国と平和主義
村岡 達夫
会社員
竹本有美氏は5月9日付けの投稿の中で「日本の提案が世界で重みをもつのは、日本が非核保有国であり、平和主義国であることを踏まえたときであり、日本はその立場や役割を世界に強く訴えていくべきだ」と述べておられる。だが、私見では、日本がこれらの点を強調したからといって、それで日本が国際社会から評価されるようになるというものではない。
先ず非核保有国であることは、わが国の武力的プレゼンスがインド、パキスタンよりも弱体であることを示す以外の何物でもない。非核保有国だからと言って、それだけで褒められるほど、国際社会は甘くない。日本には核兵器開発能力がないか、やむをえない特殊事情があってそうしているだけだ、と思われるだけである。第一米国の核の傘に依存していることは、非核保有国の姿勢として一貫していない。
次に平和主義だが、世界中どこの国も表向きは平和主義を標榜している。問われるのは、そのために何をしているかということである。日本の場合、平和主義は平和主義でも、「あれもしない、これもしない」という消極的平和主義であって、「あれもする、これもする」という積極的平和主義、行動する平和主義ではない。小泉総理がコナレAU(アフリカ連合)委員長に「日本は非核、平和主義により、5常任理理事国とは異なった役割を果たすことができる」と語ったとしても、だからと言って、スーダンのダルフールにおける国連の平和維持活動に自衛隊が参加するわけではない。「口先だけの平和主義」と思われているのが、実態である。
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投稿履歴
非核保有国であり、平和主義国であることを踏まえよ
竹本有美 2006-05-09 14:59
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通用しない口先だけの非核保有国と平和主義
村岡 達夫 2006-05-17 19:01
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