Iraq the Modelという人気ブログでは、上記の概観から「増派の議論を行なう際に、アフガニスタンとイラクでは根本的な違いがある」と指摘する識者もいる。イラクのヌーリ・アル・マリキ首相は反乱分子の掃討に断固とした態度で臨んだが、アフガニスタンのハミド・カルザイ大統領はタリバンとある程度の妥協を模索している。また、イラク軍は緊急時には敵を撃破するために必要な行動をとるうえで、アフガニスタン軍より大きな自由裁量権が与えられている。アフガニスタン国民が「タリバンの行為を必ずしも好むわけではないが、タリバンの支配も政府の支配も大差はない」と考えているとすれば、それは由々しき事態である。