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2011-08-08 10:57
日本は対露領土交渉においてパレスチナと連帯せよ
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
昨7日の本欄に投稿された松井啓氏のご見識「北方領土は、大局的長期的観点からの国民合意形成が先決(再論)」を支持します。一日も早く、松井氏の指摘するような日本国民の総意を形成する必要があると思います。
その場合、まず交渉対象ですが、ロシアとの「不明確な国境」を確定するというあるべき交渉の目的に鑑みれば、江戸時代末期からの日ロ交渉の経緯からして、北方領土だけでなく、千島列島および樺太(特に北緯50度以南の南樺太)も、交渉の対象に含められるべきでしょう。
樺太については、島全体を日ロの共同統治とすることなども提案をしてもよいのではないでしょうか。間宮林蔵以来の因縁のある樺太を日本が手放さなけれなばらない真の理由はありません。ロシアの伝統的な領土拡張政策の犠牲になる必要はありません。これを許せば、中国に対して、その海洋進出を認めない断固とした姿勢がとれなくなります。ただし、領土問題は、尖閣、竹島問題を含め、ナショナリズムの衝突になりやすく、それにどのように対応するかは、高度の外交能力が問われると思います。
そこで、一つの提案があります。北方領土問題に関して、日本は、なによりも世界の共感と支持を取り付ける必要がありますが、そのためには、日本の原則や考え方を世界に知ってもらう必要があります。そこで提案したいのは、同様の本質をもつパレスチナ問題について、日本はパレスチナ支持の立場を明確に打ち出し、イスラエルには1967年以前の国境に内に戻り、パレスチナの人々との和解・共存を目指すよう求めましょう。ヨルダン川西岸やガザ地区に対するイスラエルの政策は、武力によって住民を排除し、実効支配によって領土を獲得する政策であるという点で、ロシアの対日領土拡張政策と共通しているからです。必要なことは、領土問題に関する日本の基本的な原理・原則を、世界から理解し、支持してもらえるよう、たゆみなく努力を続けてゆくことと思います。
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投稿履歴
北方領土は、大局的長期的観点からの国民合意形成が先決(再論)
松井 啓 2011-08-07 23:43
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日本は対露領土交渉においてパレスチナと連帯せよ
宮崎 厚 2011-08-08 10:57
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北方領土問題について、松井、宮崎、伊藤氏の主張に賛同する
金森 俊樹 2011-08-28 18:05
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