特に注目すべきは、オバマ政権時代に外交・安全保障スタッフを務めたカート・キャンベル、エリー・ラトナー両氏がフォーリン・アフェアーズ誌(今年3・4月号)に寄せた論文“The China Reckoning”である。この中で両氏は、中国が人権問題などで一党独裁体制を守るために外国の介入を拒む姿勢や、南シナ海における国際法を無視する態度を問題視し、「アメリカの期待と中国の現実のギャップが広がっている」と指摘している。そのうえで、「トランプ政権の最初の国家安全保障戦略は、正しい方向へ歩み出した」と高く評価しているのだ。これは、今後、民主党政権が誕生しても、中国に対する厳しい視線は、党派を超えて変わりないことを示唆している。(つづく)