ベルサイユ条約は、特に国際連盟は、1918年に「14か条の平和原則」を打ち出していたアメリカ大統領ウッドロー・ウィルソンのリーダーシップによって、生み出された。1919年の韓国の3・1独立運動も、中国の5・4運動も、ウィルソンが表明した民族自決の思想への期待から生まれてきたものだ。ウィルソンは「Constitution(通常は「憲法」と訳すが原義としては「政治共同体の根本原理」)of the League of Nations(国際連盟)」の草案を携えてパリに乗り込んだが、最終的な文言は、ヨーロッパ人たちの意見をだいぶ取り入れたものになった。(つづく)