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2021-11-09 20:57
(連載1)人権か人命か、テロ行為への脆弱性
葛飾 西山
元教員・フリーライター
私がかつて中国に語学留学した三十年ほど前、降り立った駅という駅には「血的教訓」というポスターが張られていた。そのポスターには列車が爆弾によって爆破された無残な車輛の写真と、その被害に遭った被害者がボロ雑巾のような肉片になった写真がこれでもかと掲載されていた。興味本位に写真に撮ろうと思ったが、さすが...
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2021-11-08 14:59
キシダノミクスは国民の生命と財産を守れるのか
大井 幸子
国際金融アナリスト
10月31日衆議院選挙の後、開票が始まる午後9時過ぎから、私は及川幸久さんのニコニコ生放送に出演し国際金融/経済の面から、グローバルな投資マネーが岸田新政府をどう見ているのかについてコメントし、2007-12年に起こった短期政権の繰り返しのように「辞任ドミノ」が起こると言いました。そして、甘利氏が...
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2021-11-08 14:54
勝負弱い岸田氏に負けた野党を考える
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
今回の選挙に関して岸田内閣は、まだ発足したてで、何もしていないので「岸田内閣の審判」ということではないが、私個人の印象が「岸田文雄氏は選挙がかなり弱い」ということだったことからすると考えるところがある。私が国会新聞に在籍していた時の話であるが、岸田氏が応援に行った候補が落選するという場面を何度も目...
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2021-11-08 14:18
サイバー安保政策でも直面するのは省庁間関係と再編の問題
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
サイバー空間の安全保障が現代では大きな課題になっている。バイデン大統領もサイバー戦争ということに言及したほどだ。具体的には、中国やロシアからアメリカへの攻撃がサイバー空間を使って行われているということだ。インフラシステムに侵入してその機能を停止させる事件が実際に起きている。また、SNSを使って、人...
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2021-11-08 14:08
(連載2)眞子さま問題で考える憲法問題
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
この悩みを、いわば折衷説で乗り切ろうとする学説もある。「天皇」及び「皇族」は「国民」であるが、その権利の行使には制約がかかる、という説である。特に「皇族」の場合には、憲法で定められた基本的人権の適用に、皇室典範が制約をかけるという落ち着かない仕組みすらあえて是認して、芦部信喜ら有力な憲法学者たちは...
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2021-11-08 13:55
(連載2)プーチンの「平和条約」発言の深刻な問題点
袴田 茂樹
日本国際フォーラム評議員/青学・新潟県立大学名誉教授
このA氏の質問は、平和条約締結に向けてのプーチンの考えを尋ねるものだが、まず、日露間で領土問題が解決していない以上、「国境はもはやアナクロニズム」とのプーチンのテーゼを認めるべきではない。このようなテーゼは、1990年前後から2000年代初めにかけて、21世紀には国境、領土、領海、国家主権、国民国...
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2021-11-07 06:06
(連載1)眞子さま問題で考える憲法問題
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
秋篠宮家の長女・眞子さまが10月26日に、婚約が内定している小室圭氏との婚姻届を提出して結婚した。この問題は数年にわたって多くの人々の関心を集めて、生半可な知識や関心で簡単に立ち入れるような問題ではなくなってきている。ただ私は、今回の事態が、日本の国家制度に一つの問題提起をしているのではないか、と...
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2021-11-07 05:51
(連載1)プーチンの「平和条約」発言の深刻な問題点
袴田 茂樹
日本国際フォーラム評議員/青学・新潟県立大学名誉教授
10月21日にロシアのソチで、プーチン大統領が各国の国際問題専門家やジャーナリストを集めて毎年恒例の「バルダイ会議」を開催した。日本の各メディアは、日本人研究者の質問への回答として、日露平和条約の締結問題についてのプーチン発言を「平和条約への意欲」などとして報じた。わが国のメディアの報道を読んで、...
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2021-11-07 05:47
時代錯誤な日本共産党の「非武装中立」
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
日本共産党は、今回の総選挙で公示前の勢力12名から2名を減らして10名となり敗北した。共産党と「閣外協力」の合意をした立憲民主党も公示前の勢力110名から14名を減らして96名となり惨敗した。共産、立憲とも事前の情勢調査からすれば、予想外の敗北と言えよう。このため、立憲枝野代表は、惨敗の責任を取っ...
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2021-11-05 21:17
真鍋博士の言葉重く受け止め
船田 元
衆議院議員
今年のノーベル賞では2年ぶりに日本人が選ばれた。プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎博士であり、日本の受賞者としては28人目、物理学賞としては2015年の梶田隆章博士以来の快挙である。これまでは素粒子論など理論物理学の分野が多く選ばれてきたが、真鍋博士の研究は応用の分野で大変珍しい。
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2021-11-05 15:41
(連載3)米軍のアフガニスタン撤退の背景
村上 裕康
ITコンサルタント
3.アフガニスタン撤退政策の背景
タリバンの攻勢の下、アフガニスタンの政府軍は崩壊し、米軍はタリバンに屈する形でアフガニスタンから撤退した。米軍もISISの自爆テロで13人の犠牲者を出している。アフガニスタンに米国市民あるいは同盟国の国民を残したまま、米軍は撤退を完了した。タリバンの復権を許し...
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2021-11-04 21:26
(連載3)『砂の器』『破戒』、そして『人形の家』
葛飾 西山
元教員・フリーライター
夫妻は結婚に際して下賜される一時金を固辞してアメリカで生活することになる。当面これまでの皇族時代からの預貯金で生活するのではとも言われているが、眞子さんのこれまでの言動とその意志からすると、これすら手をつけないのではないか。これに手を付けることは結局皇室制度に依存することになってしまい、それこそご...
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2021-11-04 15:39
(連載2)米軍のアフガニスタン撤退の背景
村上 裕康
ITコンサルタント
2.米軍撤退後のアフガニスタン
20年にわたるアフガニスタンにおける対テロ戦争で、米国は約2.3兆ドルのコストを費やし、米軍関係者約7000人の命を犠牲にしてアフガニスタンから撤退した。莫大なカネと人をつぎ込んだにも関わらず、国連の報告によるとアフガニスタン国内にはアルカイダのメンバーが数百人...
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2021-11-03 21:25
(連載2)『砂の器』『破戒』、そして『人形の家』
葛飾 西山
元教員・フリーライター
親が抱えている金銭問題などのトラブルを衆人環視の中で多くの人が納得できるよう明快に説明することなど、一体何人の人ができようか。だがいったん燃え上がったバッシングが終わることのなき袋叩き状態になった。国民大衆の心理に漠然とした「雲の上のやんごとなき世界はこうあってほしい」という夢のような理想と、伝統...
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2021-11-03 18:57
(連載1)米軍のアフガニスタン撤退の背景
村上 裕康
ITコンサルタント
米国の20年にわたるアフガニスタンからの撤退は全世界に衝撃を与えた。米軍がイスラム過激派のタリバンに追い出されるように撤退する様に米国民のみならず、世界中が唖然とした。本稿は、米軍のアフガニスタンからの撤退のタイムラインを追いかけて、何が起きたのかをまとめる。次に、米軍の撤退でアフガニスタンにどの...
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2021-11-02 21:22
(連載1)『砂の器』『破戒』、そして『人形の家』
葛飾 西山
元教員・フリーライター
言わずと知れた名作のタイトル。だがこれは小室夫妻の成婚に至るまで両人に投げかけられたバッシングの帰結を見てすぐに私の脳裏に浮かんだものである。
日本国憲法で職業選択の自由と婚姻は両性の合意のみに基づくことが国民に保障されている。これは戦前の旧体制の身分制度とそれに起因する差別を払拭す...
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2021-10-29 19:55
(連載4)アフガニスタン撤退と西側の自己敗北主義
河村 洋
外交評論家
急な撤退はヨーロッパの同盟諸国を驚かせた一方で日本国民がアメリカの敗北主義をある程度は受容している背景には、アメリカが戦略的な重点を中国に振り向けることを切望しているという事情もあるが、それが可能になるためには中東の安定が必要である。今や中国は一帯一路構想に見られるように、東アジアの大国にとどまら...
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2021-10-29 18:04
岸田首相は国民を豊かにする「大成長戦略」を訴えよ
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
いよいよ10月31日の総選挙の投開票日が迫ってきた。マスコミ各社の終盤の情勢調査によると、自民党の単独過半数確保の有無が焦点のようである。10月24日の参議院静岡選挙区補欠選挙での自民党候補敗北の影響も注目される。さらに、全般的には、「閣外協力」により立憲民主党と共産党の野党選挙共闘が進展し、20...
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2021-10-28 21:53
(連載3)アフガニスタン撤退と西側の自己敗北主義
河村 洋
外交評論家
明らかにバイデン氏とトランプ氏は国家安全保障政策に関わってきた者達を脇に追いやった。ここで国際社会からの批判を代表して、イギリスのトニー・ブレア元首相の見解を取り上げたい。ブレア氏がアフガニスタン撤退直後に反論した理由は、その決定が戦略的な考慮よりも内政事情に基づいてなされたからである。さらに優先...
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2021-10-28 21:06
ミャンマー軍政強化が示す中国の強盛
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
今年に入り、ミャンマーで国軍がクーデターを起こし、軍事政権の力が強化された。一時は民主化が進むと思われていたが、これではまた昔に逆戻りではないかという失望感が広がった。「せっかく民主化ができたはずなのに」というところだ。民主化とは難しいプロセスだ。民主化(democratization)にとって恐...
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