これに対しプーチン氏は、まずロシアは北方領土への墓参の簡易化など信頼を高める努力をしているのに、日本側が両国の信頼関係を壊しているとして、シリアやクリミア問題などで日本が対露制裁に加わったことを非難した。遠く離れたシリアやクリミアと日本は何の関係があるのか、と(Где Сирия, где Крым, где Япония?)。そして、それでもロシアは日本との領土対話もコンタクトも拒否しない、と恩を着せるように述べている。次いで、ロシアと中国との間では友好条約が締結され(中露善隣友好協力条約2001.7)、友好関係が構築されたので、(2004年に)領土問題が解決したとした。この例を挙げてプーチンは「まず平和条約に署名しようではないか。そして信頼関係の水準を高めて、この領土問題についてさらに議論しようではないか」と述べている。以下、このプーチン発言の問題点を指摘する。