他方で大統領候補達は、アメリカから選挙顧問を雇って対米関係の維持に努めている。親露派のヤヌーコビッチ氏さえ、ジョン・マケイン氏の下で働いた選挙参謀を雇っている (“Ukraine candidates relying on US advisers”; Washington Post; January 15, 2010)。
どちらが勝っても、ウクライナには内政と外交の課題が山積みである。ロンドン在住のフリー・ジャーナリストのグウィン・ダイアー氏は、ウクライナのメディアに選挙後のウクライナ政治の動向に関する分析を投稿し、「NATOもEUもロシアとの対決には及び腰であり、さらにウクライナの製鉄、化学、航空産業は、ロシアの石油と天然ガスを必要としている。IMFの融資に依存しているウクライナには、自国の経済政策に関し重要な自己決定を行なうことができない」(“Whether Yanukovych or Tymoshenko, next president left with little room to maneuver”; Kyiv Post; January 21, 2010)と述べている。