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2016-12-10 01:09
(連載1)プーチン訪日への期待値は下がった
袴田 茂樹
日本国際フォーラム評議員
プーチン大統領の訪日を前にして、筆者が注目していることは、11月19日のリマでの日露首脳会談と翌日のプーチンの記者会見の後、北方領土問題に関するわが国の報道や専門家たちの論調が大きく変化したことである。より正確には、その前の10月27日のソチにおけるヴァルダイ会議でのプーチン発言、11月1日のマト...
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2016-12-08 19:08
カジノ推進法案のごり押しはあんまりだ
角田 勝彦
団体役員、元大使
カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す議員立法「カジノ推進法案」の今国会成立の公算が高まった。12月6日の衆院本会議で、自民党、日本維新の会などの賛成多数で可決(公明は自主投票)され、参院に送られたのである。杉浦正章氏が、本欄への寄稿「カジノ論争は6対4で蓮舫の勝ち」で「少なくとも継...
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2016-12-08 06:51
カジノ論争は6対4で蓮舫の勝ち
杉浦 正章
政治評論家
魔女が蜘蛛の糸をはいて、安倍を絡め取るの図であった。党首討論は政権の紛れもない弱点であるカジノ解禁法案の土俵に、安倍を引き込んだ蓮舫が6対4で勝った。安倍はアベノミクス批判に対しては蓮舫の事実誤認を指摘して一本とったが、“カジノでの大負け”を挽回するまでには至らなかった。蓮舫が練りに練った「口撃用...
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2016-12-06 06:43
真珠湾慰霊は王手飛車取りのリバランス
杉浦 正章
政治評論家
首相・安倍晋三の外交のうちでも快心の一手ではないか。あらゆる方向を見てもプラスにしか作用しない、王手飛車取りだ。安倍の現職首相として初めての真珠湾への慰霊訪問は、日米、日露、日中、対トランプ外交においてプラスである。その背景には安倍が米、露、中のはざまで、再び均衡を取る、いわば「アベノ・リバランス...
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2016-12-05 14:10
今回の年金制度改革について
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
今から9年前の国会は、「消えた年金」問題で当時の野党民主党が安倍政権を揺さぶり続け、その後の民主党政権誕生のきっかけを作った経緯がある。年金問題はそれだけに慎重な扱いが求められる。そうした中、今回の年金改革は野党が「年金カット法案」と位置付けて、反対キャンペーンを展開する一方、政府与党は「将来年金...
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2016-12-02 06:07
社会悪をはびこらせるカジノ法案が成立の流れ
杉浦 正章
政治評論家
いくらアベノミクスが不振だからといって、ばくちにまで手をだしてはいけない。カジノ法案に自民党が突撃し、12月2日の衆院内閣委員会で採決しようとしているが、これほど筋の悪い“政治”はかって聞いたことがない。おまけに、朱に交われば赤くなるのか、焦点の公明党までもが、歯止めをかけられなくなりそうだ。背景...
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2016-11-30 23:46
トランプ・ショックを契機とした日本自主防衛論に疑問
河村 洋
外交評論家
先のアメリカ大統領選挙においてドナルド・トランプ氏は、全世界での同盟ネットワークの破棄を口にしたばかりか、日本、韓国、サウジアラビアといった同盟諸国に自前の核武装さえ要求して世界を震撼させた。アメリカの一方的な覇権破棄による「新世界無秩序の到来」が恐れられるようになっている。これに応えて、日本とヨ...
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2016-11-30 06:29
次期韓国大統領選は「反日を競う」様相
杉浦 正章
政治評論家
朴槿恵は絶対外れることのない罠である「虎挟み」にかかった。遅かれ早かれ辞任することになるが、韓国政界では、早くもポスト朴に向けての動きが加速してきた。今のところ最大野党「共に民主党」前代表・文在寅(ムン・ジェイン)、来年1月に任期が終わる国連事務総長・潘基文(パン・ギムン)、城南市長・李在明(イ・...
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2016-11-29 05:43
TPP挫折後の自由貿易の主導者は日本か中国か
杉浦 正章
政治評論家
トランプは米国を再び偉大な国にできない。逆に中国を偉大な国ににしてしまう。それが環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る構図だ。トランプによって早期発効は困難となり、トランプが作る自由貿易の真空地帯を中国が埋めるか、日本が埋めるかの勝負になりつつある。人民日報は東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の...
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2016-11-28 10:54
トランプ新大統領に「強いアメリカ」の再建を望む
加藤 成一
元弁護士
トランプ氏がアメリカの新大統領に選出された。大方の予想を覆す結果となったが、トランプ新大統領は、日本及び世界の平和と安定にとって、有益な影響をもたらす可能性がある、と考える。しかし、そのためには、アメリカが「孤立主義」に戻らず、「強いアメリカ」を取り戻すことが不可欠であろう。
率直に言って...
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2016-11-25 17:53
(連載2)「2+α」論で繰り返される対露楽観主義
牛島 薫
団体職員
となれば、ロシアはどうすれば動くのであろうか。ロシアの行動原理を日本国際フォーラム理事長である伊藤憲一氏は昨年本欄への投稿「プーチン・ロシアはどこへ行くのか」で、次のように述べている。「権力政治家として人心収攬の天才であるプーチンは、リューリック王朝、ロマノフ王朝に遡るロシア人の民族的欲求としての...
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2016-11-24 01:32
(連載1)「2+α」論で繰り返される対露楽観主義
牛島 薫
団体職員
ロシアは、高官を使って幾度も「北方領土問題では妥協しない」というメッセージを日本に送り続けている。そしてついに、地対艦ミサイルを北方領土に配備したというニュースも飛び込んできた。さもありなんである。しかしながら、近時の対露外交の専門家達がいう「2+α」論、即ち「歯舞と色丹を先行返還してもらい、その...
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2016-11-21 11:44
リーダーシップを世界に演出した安倍首相
鍋嶋 敬三
評論家
ドナルド・トランプ米次期大統領の勝利からわずか1週間後の11月17日に行われた安倍晋三首相との会談は、次期政権下の日米関係やアジア情勢に重要な意味を持つものとなった。世界の主要国に先駆けての「首脳会談」でトランプ氏が用意した同席者は意表を突くものであった。安倍首相側は通訳のみに対して、寵愛する長女...
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2016-11-21 06:59
北方領土での経済協力先行論を危ぶむ
杉浦 正章
政治評論家
まず経済協力先行のロシア大統領・プーチンと、あくまで経済協力と同時に北方領土返還を実現しようとする首相・安倍晋三がぶつかり合っているというのが俯瞰図であろう。そして60年間続いてきた北方領土交渉の原点で折り合いが付かなかった。つまり戦後のどさくさに紛れて日ソ中立条約を一方的に破棄して4島を占領した...
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2016-11-21 00:12
(連載2)群盲「トランプ象」を撫でる
角田 勝彦
団体役員、元大使
日本側出席者は安倍総理のみ(通訳は別)で、トランプタワー内私邸で行われた話し合いは、予定の倍の1時間半に及び、トランプ氏は帰る安倍総理を1階出口まで見送った。厚遇と言えよう。トランプ氏の娘イバンカさんと夫のジャレッド・クシュナーさんが同席した。11月18日にトランプ氏より大統領補佐官(国家安全保障...
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2016-11-20 12:11
(連載1)群盲「トランプ象」を撫でる
角田 勝彦
団体役員、元大使
「群盲象を撫でる」と言う言葉がある。多くの盲人が象を撫でて、自分の手に触れた部分だけで象の全体像について「蛇のようだ」とか、「柱のようだ」とか、と間違った意見を言う意味であるが、トランプ選出大統領に関するさまざまな論評は、まさにそれである。トランプ自身が、トランプタワーで勝利の美酒を味わいつつ、人...
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2016-11-20 09:13
東アジアの経済発展と技術選択
池尾 愛子
早稲田大学教授
開発経済学の歴史的研究がアメリカ大陸とヨーロッパに焦点をおいて進行している。注目される人物に、E・シューマッハ(ドイツ出身)がいる。彼は1960年代半ばに、「中間技術の理論」(theory of intermediate technology)を提唱し、1966年にロンドンにその普及のためのオフィ...
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2016-11-19 06:57
トランプ外交にキッシンジャーの陰
杉浦 正章
政治評論家
首相が外交指向であると言うことは、いかにプラスが大きいかの左証となった。一年交替の首相では、外交は外務省ペースのみとなる。まず、安倍は世界の指導者に先駆けて、トランプの本質を見極めたといえる。トランプの本質を見極めなければ、世界で最初に会談するような“度胸”が出るわけがない。事実トランプは、打って...
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2016-11-18 11:06
「希望の塾」に政治改革を期待する
赤峰 和彦
自営業
小池都知事の「希望の塾」が開塾して以降、永田町周辺からは「政治の素人に何ができる」といった声が聞かれました。既存の政治家の自信に満ちた意見のように聞こえますが、実際は、これまで築き上げてきた自分の立場が「希望の塾」の登場によって失われる不安から、小池氏周辺に一撃を加えようとした発言です。小池氏の「...
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2016-11-16 14:31
トランプ次期大統領にどう対応するか
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
大方のマスメディアの予想に反してのトランプ氏当選から数日が経ち、世界も日本も正気に戻りつつある。株式市場も為替市場も落ち着いてきた。実はまだ得票数が確定しない州が2、3あり、僅差のために再集計を要求される州もあると聞く。2000年の大統領選挙では、共和党ブッシュ候補と民主党ゴア候補が大接戦を展開し...
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